「モチベーションは今や最も希少な経営資源になりつつある」とは山口周さんの言葉ですが、
仕事でも個人的な目標でも、モチベーションの維持って本当に難しいですよね、、、
第一、世の中は便利になり続けているはずなのに、なぜか忙しさは増していくばかりで、身体的、精神的ストレスが多すぎて、モチベーション維持の難易度が高すぎる昨今!どうすればいいねん。
モチベーションさえあればたいてい何でもできると思っているので(ゲームで遊び続けた子供時代のように!)
藁にもすがる思いで手に取った本書でございます。
どうすればモチベーションを思い通りに使えるのか?私が本書から読み取った答えは以下3点です。
1.(最重要ポイント)モチベーションには「ハイモチベーション」「アクションモチベーション」「ギャップモチベーション」の三種類があるが、「ギャップモチベーション」を使うべし。
2.目標設定は遠くのゴールと現在との間を細分化してスモールゴールをつくる
3.それぞれのスモールゴールは、お金や営業成績などの経済的価値を直接的なゴールにせず、喜びや成長といった気持ちに集中したものにする
1.まずひとつめ、『「ギャップモチベーション」を使うべし。』ですが、以下のとおり三つのモチベーションは異なるので、なんにせよ、ギャップモチベーションが一番良いとのこと。
①「ハイモチベーション」→がんばるぞ!と自分を奮い立たせて興奮してがんばるモチベーション。無理しているので長続きせず、必ず落ちるモチベーションであり危険。
②「アクションモチベーション」→よく言われるように「とにかく動き出せば自然とやる気が出る」脳の仕組みを利用したモチベーション→そもそも動き出すまでが難しいねん。動けたら苦労しないねん。という根本的な欠陥が難点。
③「ギャップモチベーション」→なりたい未来の自分の姿を具体的に明示し(イメージ、音声、感情、動作の4点でつくると良い)、今の自分と未来の自分の姿との「ギャップ」をつくり、「ギャップ」を埋めようとする脳の仕組みを利用するモチベーション。
筆者曰く、現在と目標との間にギャップがあると、「やる気があるとか、ないとかではなく」勝手に動いてしまえるということです。例えば、今9:30で、10:00までに10キロ先の取引先に行かなきゃ!というときは否応なしにタクシーをつかまえて間に合うようにしますが、この時やる気を出さなきゃとは考えておらず、ギャップを感じればとにかく動くとのこと。
2.ふたつめ、ギャップをつくるときは「目標設定は遠くのゴールと現在との間を細分化してスモールゴールをつくる」について、
これは、有名な話なのでご存じの方は多いと思いますが、イギリスの心理学者リチャード・ワイズマンの実験によりスモールゴールをつくることがモチベーション維持に有効であることがわかっています。
3.みっつめ、「それぞれのスモールゴールは、お金や営業成績などの経済的価値を直接的なゴールにせず、喜びや成長といった気持ちに集中したものにする」について、
これは、アメリカ・ノックス大学の研究で、お金や物品を目標にしたグループは、「お客様100人を笑顔にする」等のように気持ちを大事に目標設定したグループと比べて、12年後まで追跡調査した結果、充実感や幸福感が低下していた、という事実に基いています。経済的価値の目標は長続きしないってことですね。
以上より、1.ギャップモチベーションを使い、その際の未来の自分像に向けて2.スモールゴールを設定し、3.気持ちに着目した目標を立てる、ということが神モチベーションをつくりだす、ということが私なりの本書のまとめでした。
モチベーション維持に悩んでいる方はご一読をどうぞ!